こんにちは。OpenEvidence日本担当の前田です。
OpenEvidenceについて、よく聞かれる質問があります。
- どの論文を根拠に回答しているのか
- NEJMやJAMAの情報は含まれているのか
- どの学会やガイドラインと連携しているのか
本記事では、こういった疑問に答えます。
結論からいうと、OpenEvidenceは3,500万本以上の査読済み医学論文を回答の基盤にしています。
その医学コンテンツには、NEJM Group、JAMA Network、Cochrane、Wiley、NCCN Guidelinesをはじめ、医師が信頼して活用する主要な医学情報源が多く含まれます。
また、主要医学コンテンツの多くは、フルテキストの臨床知見、図表、テーブル、マルチメディアなども回答に活用されています。
医師が使う生成AIでは、その回答がどの論文、診療ガイドライン、専門学会資料に基づいているのかを確認できることです。
この記事では、公開情報で確認できるOpenEvidenceの情報源の一部を一覧で整理します。
OpenEvidenceの特徴や使い方を知りたい方は、OpenEvidence完全ガイドを、実際の提携ニュースを確認したい方は公式ニュースサイト(日本語版はこちら)もあわせてご覧ください。
OpenEvidenceが引用する情報源|論文・文献・医学コンテンツの主要ソース

- NEJM(New England Journal of Medicine)の医学コンテンツ
- JAMA Network:JAMA本誌・JAMA Network Open・専門誌群
- Cochrane / Wiley:システマティックレビューと査読済み医学コンテンツ
- システマティックレビューとメタアナリシスが重要な理由
NEJM(New England Journal of Medicine)の医学コンテンツ

NEJM Groupは、OpenEvidenceのエビデンス基盤を支える重要な情報源の一つです。
NEJM(New England Journal of Medicine)は、世界で最も権威のある医学誌の一つとされています。
新薬や治療法の有効性・安全性を検証する大規模臨床試験が多く掲載されています。
また、NEJMに掲載された研究は、診療ガイドラインの改訂や臨床現場の判断に影響することがあります。
そのため、多くの医師が最新のエビデンスを確認する際に参照する医学誌です。
OpenEvidenceがNEJM Groupの医学コンテンツを活用できることは、医師が質の高い医学研究に基づく情報へアクセスしやすくなることを意味します。
公式情報は、NEJM Groupとの提携発表で確認できます。
JAMA Network:JAMA本誌・JAMA Network Open・専門誌群

OpenEvidenceは、JAMA Networkとの戦略的コンテンツ契約(2025年6月)を締結しています。
JAMA本誌、JAMA Network Open、11の専門誌に掲載されたフルテキストの臨床知見、図表、テーブル、マルチメディアを生成する回答に引用しています。
医師の疑問は、1つの診療科だけで完結しないこともあります。たとえば、循環器、腫瘍、神経、内分泌などをまたぐことがあります。
JAMA Networkは、総合医学誌と専門誌群をあわせ持っています。
そのため、幅広い臨床疑問に対応しやすい点が特徴です。OpenEvidenceは、公式ページで JAMA Networkとの戦略的コンテンツ契約(2025年6月)を発表しています。
Cochrane / Wiley:システマティックレビューと査読済み医学コンテンツ

Wileyは、世界的な学術出版社です。
OpenEvidenceの回答には、Wileyとの提携により、Cochrane Database of Systematic Reviewsを含む査読済みの医学・科学コンテンツが引用として活用しています。
Cochraneは、システマティックレビューで知られる医学情報源です。複数の研究をまとめて評価しており、1つの論文だけで判断するのではなく、研究全体を見て判断します。
医師が「この治療は全体として有効なのか」を確認したい場面で重要です。
OpenEvidenceでCochraneを含む医学コンテンツを使えることは、個別論文だけでなく、研究全体を踏まえたエビデンスに近づきやすいことを意味します。
OpenEvidenceが参照する主な医学情報源一覧
ここまで紹介したように、OpenEvidenceは主要医学誌、学術出版社、システマティックレビュー、専門ジャーナルなど、複数の医学情報源を組み合わせてエビデンス付きの回答を提供します。
代表的な情報源を整理すると、以下の通りです。
| 情報源 | 種類 | 主な領域 | 公式情報(英語) |
| NEJM Group | 医学出版社・医学誌群 | 総合医学、臨床研究、医療AI | NEJM Groupとの提携発表 |
| JAMA Network | 医学誌ネットワーク | 総合医学、専門領域、公衆衛生 | JAMA Networkとの戦略的コンテンツ契約 |
| Cochrane | システマティックレビュー | EBM、治療効果、介入評価 | CochraneによるOpenEvidence連携発表 |
| Wiley | 学術出版社 | 医学・科学領域全般 | Wileyとの提携発表 |
| Wiley提携の神経領域学会誌群 | 専門ジャーナル | 神経領域 | 神経領域カバレッジ拡大の発表 |
引用するガイドライン・専門学会情報源【公開情報を随時更新】
OpenEvidenceでは、医学論文だけでなく、診療ガイドラインや専門学会コンテンツとの連携も確認できます。
医師が日常診療で知りたいのは、論文の結果だけではありません。
「現在のガイドラインではどう推奨されているか」も重要です。
たとえば、NCCNやASCOのがん領域ガイドライン、GINAの喘息戦略レポート、ACOGの産婦人科ガイダンス、ADA Standards of Careの糖尿病推奨などがあります。
公開情報で確認できるOpenEvidenceの診療ガイドライン・専門学会ソースを整理すると、以下の通りです。
| 情報源 | 提携発表日 | 主な領域 | 公式情報 |
| NCCN Guidelines / JNCCN | 2025/11/5 | 腫瘍 | NCCNとの協業発表 |
| ASCO Guidelines | 2026/5/27 | 腫瘍 | ASCO Guidelines統合発表 |
| Society of Surgical Oncology | 2026/5/11 | 外科腫瘍 | SSOとの戦略的提携 |
| GINA | 2026/5/5 | 喘息 | GINAとの提携発表 |
| ACOG | 2026/5/4 | 産婦人科 | ACOGとの協業発表 |
| AUA | 2026/4/30 | 泌尿器科 | AUAとのガイドライン連携 |
| American Academy of Ophthalmology | 2026/6/9 | 眼科 | AAOとの提携発表 |
| AAO-HNSF | 2026/3/16 | 耳鼻咽喉科・頭頸部外科 | AAO-HNSFとの発表 |
| ACEP | 2025/12/11 | 救急医療 | ACEPとの提携発表 |
| AAFP | 2025/12/16 | 家庭医療・プライマリケア | AAFP関連発表 |
| ADA Standards of Care | 2025/12/3 | 糖尿病 | ADAとの協業発表 |
| ACC | 2025/11/8 | 循環器 | ACCとの提携発表 |
| NORD | 2026/3/12 | 希少疾患 | NORDとの提携発表 |
このように、OpenEvidenceの診療ガイドライン・専門学会ソースは幅広い領域に広がっています。また、常に新しい提携先がアナウンスされています。
詳しく確認したい場合は、OpenEvidenceの回答内に表示される引用元を確認しましょう。あわせて、最新の公式発表(日本語版はこちら)も確認すると理解しやすくなります。
OpenEvidenceの情報源を確認するときの注意点

- 日本のガイドラインはソースとして含まれていない(2026年6月時点)
- 引用元は必ず確認する
- 【基本】患者情報や個人情報の入力に注意する
日本のガイドラインはソースとして含まれていない(2026年6月時点)
OpenEvidenceが参照するソースの中には日本のガイドラインは含まれていません。多くは、米国または国際的な医学情報に基づいています。
NEJMやJAMAのような医学誌は国際的に重要な情報源です。
一方で、NCCN、ASCO、ACOG、AUA、ADA、ACCなどは、米国の専門学会・団体による推奨を含みます。
そのため、OpenEvidenceの回答が医学的に妥当でも、日本の実臨床でそのまま使えるとは限りません。
日本で利用する場合は、日本の診療ガイドライン、添付文書、PMDA情報、保険適用、施設方針と照らし合わせることが重要です。
引用元は必ず確認する
OpenEvidenceは、回答の根拠となる論文やガイドラインを確認しやすいAI検索ツールです。
ただし、AIの回答をそのまま最終判断として使うべきではありません。
薬剤の用量、禁忌、妊娠・授乳、腎機能や肝機能に応じた調整、保険適用に関わる内容は、必ず引用元や一次情報を確認しましょう。
【基本】患者情報や個人情報の入力に注意する
OpenEvidenceに限らず、医療AIを使うときは、患者情報の取り扱いに注意が必要です。
氏名、生年月日、住所、カルテ番号、保険情報など、個人を特定できる情報は入力しないようにしましょう。
医療AIを安全に使うための個人情報管理や院内ルールについては、医療AIガバナンスの基本で詳しく解説しています。
OpenEvidenceの情報源|引用する論文・文献・医学コンテンツまとめ
OpenEvidenceの特徴や登録方法、日本での利用方法などをまとめて知りたい方は、OpenEvidence完全ガイドもあわせてご覧ください。
本記事のポイントをまとめると、以下のとおりです。
- 3,500万本以上の査読済み医学論文を基盤としている
- NEJM Group、JAMA Network、Cochrane、Wileyなど主要な医学情報源と連携している
- NCCN、ASCO、GINA、ADAなど、多くの診療ガイドライン・専門学会コンテンツが公開情報として確認できる
- 回答だけでなく、引用元や原資料へアクセスしやすい仕組みが用意されている
- 日本で利用する際は、日本の診療ガイドラインや薬剤承認、保険適用との違いを確認することが重要
OpenEvidenceは単に医学情報を要約するAIではありません。信頼できる医学情報源に基づき、医療従事者が根拠へアクセスしやすくするためのAI検索ツールです。
診療中の疑問整理、カンファレンス準備、患者説明の下調べ、医学学習など、根拠を短時間で確認したい場面で活用が期待されます。
